バルトークという作曲家がいます。
名前、聞いたことないでしょうか。
聞いたことはあるような気がするけれども、よくは知らないねえって?
そうですよね。
私も同じです。
とりあえず、人の名前だってことと、クラシックの作曲家だったかなあぐらいですねえ。
確か、音楽の教科書に載ってたような気がします。
その程度なので、作品名なんで、とてもとても。
そんなよくも知らない人の話をするのかって?
するんですね、これが。
ふとどきにも。
「クラシックの作曲家でバルトークという名前の人がいる」ことを知っている、これが、今回のミソですね。
例によって、本名は「バルトーク・ベーラ・ヴィクトル・ヤーノシュ」(Bartók Béla Viktor János)という長めのモノですね。
ピアニストでもあったらしく、あの超絶技巧のピアニストとして有名な「リスト」の、弟子の弟子になるとのことです。
そんな彼の名前を冠したCDを見つけたんですよ。
「ラウンド・アバウト・バルトーク」(Round about Bartok、2000年)というものです。
メイン・アーティストは、ピアニストの「リッチー・バイラーク」で、バイオリンの「グレゴール・ヒューブナー」、ベースの「ジョージ・ムラーツ」とのトリオです。
2つ目の要素は、この「ジョージ・ムラーツ」ですね。彼がジャズ・ベーシストであることは知っていたのですね。
つまり、よくは知らないが聞いたことのあるクラシックの作曲家の音楽に、ジャズのアーティストが取り組んだアルバムなのかな、そして、それは、これまでの経験からすると、もしかすると面白いかもしれないなあ、と思ったということです。
実際には、取り上げているのは、バルトークだけでなく、スクリャービンとかプルムベスク、コダーイの曲もあるんですが、お恥ずかしい話ながら、彼らがどんな人たちで、どんな曲を作ったのかなんて全く知りません。
全く知らないんですが、聞こえてくる旋律は実に心地よいものでした。
原曲を聴いたこともないのにこんなことを言うのもなんなんですが、おそらく原曲を聴いても心地よいとは感じないかもねーという予感がします。
つまりは、彼、バイラークのアレンジの賜物なのではないかということですね。
1曲目から、ヴァイオリンの、ピアノの、そしてベースの響きが、何とも言えないくらい染み込んできます。特に3分30秒過ぎからのベースがイイです。
「Around Scrijabin Prelude Op.16」ってヤツですね。
ヴァイオリンの音だけだと、クラシックなのか何なのか判然としないんですけど、ベースが聞こえてくると、とたんに雰囲気が変わるんですよね。
2曲目の「Around Bartok Bagatelle #4」、6曲目の「Around Porumbescu Balada」は、ジャズって感じ。

- アーティスト: Gregor Hübner & George Mraz Richard Beirach
- 出版社/メーカー: ACT Music
- 発売日: 2007/03/06
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中古以外ではMP3しかないみたいですね。
そうそう、全く知らないと書きましたが、ロシア民謡の「ステンカ・ラージン」は知っていました。3曲目ですけど、タイトルを見なかったらわからなかったと思います。
聴き終えたあとは、もしかすると苦痛な時間になるかもしれないけれども、原曲がどのようなものか、一度聴いておきたいなと思いました。
まずは、「ピアノ独奏曲 14のバガテル」辺りからですかね。
クラシックの作曲家の名前で気になって聴いたアルバムが、思いのほか、心地よかったぞという話でした。
でわ、また。