チャールズ・ミンガス(Charles Mingus、1922年-1979年)。
非常に有名なアメリカのベーシストです。いわゆる
「ジャズ・ジャイアント」
と言われるような一人です。
「俺をチャーリーと呼ぶな、チャールズと呼べ」といった人でもあります。
チャーリー(Charley)はチャールズ (Charles) の愛称なんですけどね。短縮形ではあるので、ソコが気に入らなかったんでしょうか。
ま、そんな浅い問題ではなかったのかもしれませんが、晩年、仲の良かったジョニ・ミッチェルが、チャーリーと呼んでも怒らなかったとかなんとか。
まあ、それぐらい、気難しい人だったということらしいです。
もう40年近く前に亡くなった人ですけれども、アルバムを聴いていると、そんな昔の人には思えないんですよね。
たくさんのアルバムを残しているので、それらの全部を聴いたわけではないですが、ひとつ、気に入ったものをというと、「道化師」(The Clown、1957年)の1曲目「Haitian Fight Song」がいいなあと。
大体、チャールズ・ミンガスというと名盤としては「直立猿人」とか、「ミンガス・プレゼンツ・ミンガス」などと言われているんですけれどもね。そこは、エポックメイキングな作品であるとかいう要素も入ったりするでしょうから、きっと・・・。
「Haitian Fight Song」は、ベースのソロから始まるのですが、これがかっこいい、と思ってしまう。1分ぐらいから、リズムを刻み始め、ホーンが重なってくるのですが、この辺もかっこいいなあと思ってしまうのです。ビックバンドはあまり好きではないんですがねえ。
やっぱり、人間ていい加減なもんなんだなあと。というか、どんな形でも、良いものは良いということでしょう。
ライブ録音ですがアルバム「ミンガス×5」(ミンガスが5回繰り返され、タイトルになっている、1963年)の1曲目に「ⅡB.S.」という曲があるんですが、これ、実は「Haitian Fight Song」と同じです。長さはずいぶん違いますけどね。この二つ、聴き比べてみると面白いです。
「俺をチャーリーと呼ぶな、チャールズと呼べ」と言った巨匠の「Haitian Fight Song」という曲は、心地よいぞという話でした。
でわ、また。