「人間の証明」というのは、
森村誠一の長編推理小説です。
角川さんが頑張って
映画化した際に
主題歌の「人間の証明のテーマ」を
ジョー山中さんが歌って
ヒットしました。
詳しくは、ウィキペデイアを
読んでいただくとしましょう。
どんな歌だったか?
こんな歌でした。
歌詞は、西條八十の「帽子」を
ベースとした英語なっています。
結構、長いんです。
母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?
ええ、夏、碓氷から霧積へゆくみちで、
谷底へ落としたあの麦わら帽子ですよ。母さん、あれは好きな帽子でしたよ、
僕はあのときずいぶんくやしかった、
だけど、いきなり風が吹いてきたもんだから。母さん、あのとき、向こうから若い薬売りが来ましたっけね、
紺の脚絆に手甲をした。
そして拾はうとして、ずいぶん骨折ってくれましたっけね。
けれど、とうとう駄目だった、
なにしろ深い谷で、それに草が
背たけぐらい伸びていたんですもの。母さん、ほんとにあの帽子どうなったでせう?
そのとき傍らに咲いていた車百合の花は
もうとうに枯れちゃったでせうね、そして、秋には、灰色の霧があの丘をこめ、
あの帽子の下で毎晩きりぎりすが啼いたかも知れませんよ。
母さん、そして、きっと今頃は、今夜あたりは、
あの谷間に、静かに雪がつもっているでせう、
昔、つやつや光った、あの伊太利麦の帽子と、
その裏に僕が書いたY.S という頭文字を
埋めるように、静かに、寂しく。
知っている人は知っておられる。
憶えている人も少なからず
おられるでしょう。
この曲を、サックスの
アーチー・シェップが、
吹いております。
ダラー・ブランドと一緒に。
アーチー・シェップは、
アメリカのサキソフォニストです。
一方、ダラー・ブランドは
南アフリカのピアニストです。
今は「アブドゥーラ・イブラヒム」
と改名しています。
では、聴いてみましょう。
いかがでしたか。
見事に「シェップ節」化してますよね。
こういう雰囲気
好きなんですよ。
日本で録音され、
DENONレーベルから
リリースされたアルバムに
収録されています。
この日本の曲が
ここに入っているというのは
そういうことだと思います。
ねちっこい「レフト・アローン」も
収録されてますよ。
でわ、また。