恩田陸づいている、という
わけではないですけれど、
ジェイムズの「ネジの回転」を読んだ
というid:garadanikkiさんの記事を目にして、
恩田さんを思い起こしました。
ある屋敷に宿泊した人々が、
百物語のように
一人ずつ怪談を語る。
そのうち屋敷内では
奇妙なことが起こって
人々を恐怖に陥れる、
といった内容ですね。
ついでに言えば、
恩田さんもネジの回転という
タイトルの本を書いています。
こちらは、2.26事件をベースに
第二次世界大戦が起きないよう
歴史の改変を試みようと
する人たちのお話です。
で、書きたくなったのは、
これらの「ネジの回転」ではなくて、
「ネクロポリス」
という本のことでした。
この本も上下巻2冊の長編ですね。
ネクロポリスというのは
古代の大きな墓所のことらしいのですが、
この本では、アナザー・ヒルという
死者に会える場所として描かれています。
作中に、先程のジェイムズが書いたという
「丘の懐に」という本が登場します。
きっかけはここですね。
もっとも、彼、ジェイムズは
そういう本は書いていないようですが。
フィクションとノンフィクションを
うまく混在させていて、
私のような中途半端な知識しかないと
結構振り回されてしまいます。
ジェイムズの「丘の懐に」
探しまくりました。
「ライアンの娘」という
映画も出てくるのですが
そういうタイトルの映画は
あるんですよね。
ただ、本では監督は
サミュエル・カネダですが、
実際の映画では
デヴィット・リーンという人です。
アラビアのロレンスの監督ですね。
こんな風に、いろいろな
名詞が出てくるのです。
それも「聞いたことがある」
あっ、知ってるかも
というようなヤツが。
小説のはじめの方に、
舞台となっているヒルでの
最初の夜の様子が描かれているのですが、
そこで起きる不思議な現象
(ポルターガイスト的な)
で聞こえてくる音楽の一つが、
「ベイ・シティ・ローラーズ」
だったりとか。
これには解説がないので
分かる人だけが分かるんでしょう。
「エス・エイ・ティー・ユー・アール・
ディ・エイ・ワイ・ナイト」と
出てきます。
ガッチと盟神探湯(くがたち)、
ミサーグとミササギ(御陵)、
これらの言葉は
作中で主人公などが
解説したりしてます。
他にも、伏見稲荷の鳥居や
観音信仰の補陀落山、ヤタ烏、
こっくりさん、ドルイド、
ルーン文字といった言葉も出てきます。
出てくる言葉を知っているだけで
結構楽しめますね。
結末はね、めでたしめでたしのようでいて
なんとなくもわっとした
感じなんですけどね。
もわっとした紹介で申し訳ないんですが
興味のある方は読んでみてください。
でわ、また。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。