ブライアン・ブロンバーグというベーシストがいます。何年か前までは、まったく知らなかったんですが、ひょんなことから、CDを聴いてみようかという気になったアーティストです。
そのひょんなことというのは、またまた、長いんですが。
スタン・ゲッツというチョー有名なテナーサックス・プレーヤーがいます。1940年代から活躍していた人で、もう、30年近く前に亡くなっています。リードを使う楽器は好きじゃないといいながら、彼のアルバムはよく聴きますし、結構持っています。
そんなアルバムの中に、「Autumn Leaves」(1980年)というライブアルバムがあるんですが、その4曲目の「KALI-AU」という曲の前にメンバー紹介が入っています。
そこで、「~young man,19years old,Brian Bromberg」という言葉が耳に入ってきました。ふつうは聞き流すというか、記憶にも残らないんでしょうけれども、その時は
「スタン・ゲッツって、この時でもおっさんやないか。19の若者とライブなんかするもんなのかー。」と思ったわけなんですね。
※スタン・ゲッツは1927年生まれ。この時で53歳。ブロムバーグは1960年生まれ
ウィキペディアによると、ビル・エバンスのベーシストだったマーク・ジョンソンがブロムバーグの演奏を聴いて、たまたま、新しいベースプレイヤーを探していたスタン・ゲッツに、彼を推薦したとのことです。ゲッツは、すぐにオーディションをしたらしい。1979年のことだそうです。
すごいやね。
そんなわけで、ブライアン・ブロムバーグのアルバムを聴いてみようかと思い至ったわけです。長かったでしょ。すいませんね。
そしたらば、ブロムバーグ、結構出してるんですよ、これが。20作以上ありました。
そんななか、キングレコードが「低音シリーズ」とかいう企画の中で出している「ウッド」というやつをチョイス、早速、聴いてみたというわけです。
ハービー・ハンコックやマイルス・デイヴィスのスタンダードなものからビートルズまで、いろいろ収録されていました。「星条旗よ永遠なれ」もありましたね。
シロートにはわからないけど、おそらくテクニック的には超のつくものを駆使してるのではないかと思います。
低音好きにはたまらんアルバムだと言えますね。さすが低音シリーズというだけあるなと。「ウッド2」というのもあったので、次は、それかなと思ってます。
で、お勧めするのは、この4曲目、ブロンバーグオリジナルの「Goodbye」です。
ライナーノーツには、前作のアルバム制作中に亡くなった父親にささげた曲だと書いてありましたが、そんな思いの伝わる、良い曲だと思います。
ピアノのイントロから始まるのですが、その後すっとベースがより添うようにかぶってきて、そしてベースが主旋律に入っていく。1分過ぎからは、主旋律がピアノと入れ替わって、さらにベースの存在感をアピール。そんな風に聞こえます。
「低音の魅力1」と題して、ベーシスト、ブロンバーグの「Goodbye」が心地よいというお話でした。
でわ、また。