ジャズのスタンダード・ナンバーに「Alone Together」という曲があります。
「二人きり」という意味になるらしいです。
多くのスタンダード・ナンバーと同じように、この曲も昔のミュージカル(1932年の「フライング・カラーズ」(Flying Colors))で歌われた曲とのことです。
本当にいろんなミュージシャンが演奏しているんですよ。
ウィキペディアにざっとリストアップされているだけでも、30以上ありました。
Alone Together (1932 song) - Wikipedia
当然、全部知ってるわけでもないですから、そのうちのいくつかを聴いただけの話になりますが、そういうことで、よろしくお願いします。
で、ミュージシャンによって、味付けが結構違います。
例えば、「ポール・デズモンド」(Paul Desmond)の「テイク・テン」(Take Ten、1963年)収録のモノですと、独特の優しい音色と心持ち明るめの味付けかなあと。テンポも少し早めでしょうか。
それに比べて、「アーチー・シェップ」(Archie Shepp)の「ブルー・バラ-ド」(Blue Ballads、1995年)収録のモノは、これもまた、持ち前の哀愁漂う夜の雰囲気を纏った、スローな曲になっています。とても同じ曲とは思えない。
「チェット・ベイカー」(Chet Baker)の「チェット」(Chet、1959年)や、「ピム・ヤコブス」(Pim Jacobs)の「ジャスト・フレンズ」(Just Friends、1990年)に収録されているモノは、アーチー・シェップよりですかね。シェップより、ネットリ感はないかもしれません。
どれを聴いても、心に心地よいです。
原曲がミュージカルですから、歌詞もついているようですが、曲調とは異なって、「二人でいればどんな困難も乗り越えられる」的な、力強い内容とのことです。
これは、実際に歌詞を読んだ人でないとねえ、さすがにわかりませんよね。
こんなんです。
そしてこの曲を聴くと、「二人きりでいること」に憧れた、昔々の青春時代の甘酸っぱい思い出が蘇るのでした。
どんな?って。
ア・ナ・タと同じよっ!
そんな話は置いておいてと、ネットリ感も含めて、私は「アーチー・シェップ」の「 Alone Together」が、一番好きですね。
「 Alone Together」は、「二人きりに憧れたアノ時に戻りたいなあ」と思うほど、リラックスしてしまう心地よい曲ですよ、という話でした。
でわ、また。