ハロルド・メイバーン(Harold Mabern)は、1936年生まれのジャズピアニストです。
二つ名が、
ハードバップ世代最後のピアノ・レジェンド
って言うんですが、何かすごくないですか?
しかも、音楽学校とかでピアノを習ったことはないという話ですよ。独学だとか。
感性だけでたたき上げたということかいな。
ハードバップについては、こちらを。僕は、読んでもよくわからんのですが。
結構なお年ですが、最近だと2017年の1月に来日して、東京のCotton Clubでコンサートやってます。来年も来るみたいですよ。田舎もんの僕には行けませんけれども。
キャリアが長いですから、20枚を越えるリーダーアルバムをリリースしていますし、サイドマンとしては数えきれないほどのアルバムに参加しています。
そんな彼のアルバムからお薦めしたいのが、2003年の「Fall in Love with Love」、邦題は「恋に恋して」です。
メイバーンを知っている人は、もしかすると、「Don't Know Why」(2004年、ノラ・ジョーンズのヒット曲を取り込んだアルバムです。)の方をと、言うかもしれません。
それもありかな。そう言うと、その前の「Kiss of Fire」(2001年)の方が、いやいや、1993年の「Grooveyard」が・・・。
きりがないですがね。
さて、このアルバムのパーソネルは、ピアノは本人ですが、ベースがジョージ・ムラーツ(George Mraz)、ドラムがジョー・ファーンズワース(Joe Farnsworth)となっています。ドラマーの方は知りませんが、ムラーツは知っています。チェコ生まれのベーシストで、あっちこっちのアルバムに参加していますよ。アルコ奏法のテテクニックはものすごいらしいです。
ジャズというと、ビッグバンドよりは、少人数編成、いってもクァルテット(4人)までかなと思っているので、トリオでの演奏はそれだけで、点数高くなってしまいます。
で、全体的にどの曲も、元気な雰囲気になっていますね。そういう演奏スタイルなんですけどね。あ、それがハード・バップってヤツか?
10曲目の「Summer Time」などは、原曲を知っている人でも「ええっ!」っていうくらいイメージの違う曲になっていますよ。なかなか、カッコ良くて・心地よい仕上がりではないかと。
そして、それにもまして、良いと思うのが「Get Back Jack, Do It Again」でしょうか。
オリジナルはスティーリー・ダン(Steely Dan)の「キャント・バイ・ア・スリル」(Can't Buy a Thrill 1972年)に収録されている「Do It Again」です。テンポのよさ、キレのよさ、カッコイイです。
オリジナルも良いですけれどもね。聞き比べてみてください。
ハロルド・メイバーン の「Get Back Jack, Do It Again」が心地よいというお話でした。
でわ、また。