「ブルー・イン・グリーン」
という曲があります。
「Blue In Green」と書きますね。
良い曲だと、個人的に思っていますし、
世間的な評価もそうだと思います。
この曲について、少しお話したいと思います。
「ブルー・イン・グリーン」、その意味は?
目次の最初にあげといてなんですけれども、
どんな意味かっていうと
ちょっとわからないというのが
ホントのところです。
直訳すると「緑の中の青」
ってことになりますが、
まあ、そんな理解でいいらしいです。
いろいろと解釈もありますので、
ご紹介しましょう。
ブルーは憂鬱を、グリーンは嫉妬を表している
これは、マイルス・デイヴィスが
この曲につけた歌詞ですね。
Hues of blues and greens surround me
Knowing you have found another love
Has turned me world to sorrow
Green with envy for another
Fearing she may be the one to soar
Through life with you, can’t lose these
Hues of blues in green
Lyrics By – Miles Davis
もう一つは
ブルーは空、グリーンは海
というものですね。
これは、カサンドラ・ウィルソンの
「Traveling Miles」という1999年の
アルバムの「Sky And Sea(Blue In Green)」
の歌詞の内容です。
Tossed between The sky and sea
We'll sail Until we find the harbour lights
A life is but a dream
Of blue in green although it seems
The end draws nearer with each passing day
We'll always sail
This way, until
We find our home
Lyrics By – Cassandra Wilson
誰が作曲したかわからないって本当?
いろいろと面白い話があるみたいです。
マイルス・デイビスのアルバム
「カインド・オブ・ブルー」
(Kind of Blue、1959年)に
に収録されており、
デイビスの作曲と
クレジットされています。
- アーティスト: Miles Davis,Jimmy Cobb,John Coltrane,Paul Chambers,Wynton Kelly,Cannonball Adderley,Bill Evans
- 出版社/メーカー: COLUMBIA/LEGACY
- 発売日: 1997/03/27
- メディア: CD
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ところが、同年に発表された
ビル・エヴァンスのアルバム
「ポートレート・イン・ジャズ」
(Portrait In Jazz)
にも収録されていますね。
そこには、「Davis-Evans」と
書かれていました。
デイビス自身は、自分が作曲した
と言っていたようです。
さあ、どっち?っていう話が
あったようですね。
この話はかなり有名で、
あちこちでその記述を
目にすることができます。
また、直接、この話題を
ビル・エヴァンス本人に
インタビューした音源も
あったりします。
アメリカの「National Public Radio」
というラジオ局で「ピアノ・ジャズ」
という番組の司会をしていたのが
「マリアン・マクパートランド」
(Marian Mcpartland)という
イギリス生まれのピアニストです。
毎回、ゲストを迎えながら
一緒に会話と演奏を楽しむといった
趣向の番組でした。
このゲストの一人に、
エヴァンスもいたのですね。
その時のことでした。
この番組のいくつかは、
CD化もされています。
たまたま、私も持っていまして
その部分を聴きなおしたことがあります。
そういう曲があって、
マイルスがロイヤリティを得ている
みたいなことを言ってますね。
Marian McPartland's Piano Jazz With Bill Evans by Bill Evans (2002-08-27)
- アーティスト:Bill Evans
- 出版社/メーカー: Concord Records
- メディア: CD
今は、エヴァンスの曲ってことで
落ち着いているようです。
どれを聴いたらいいでしょう?
さて、前置きが長くなりましたが、
「ブルー・イン・グリーン」
いい曲ですねえ。
どれを聴いたらよいでしょう?
どれもイイと思います。
まずは、マイルス・デイビス。
Blue in Green by. Miles Davis - YouTube
どうですか。
何ともいえない
恍惚とした気持ちになりますね。
え、言いすぎですか?
次に、ビル・エヴァンス。
Bill Evans Blue in Green - YouTube
どちらもピアノは、エヴァンスです。
「カサンドラ・ウィルソン」
(Cassandra Wilson)
の「Traveling Miles」(1999年)から。
いきなりのベースが、私は好きなんです。
先ほどの青と緑を、「空」と「海」と解釈したやつですね。
私の手元には彼らの他に、
「ウォレス・ルーニー」
(Wallace Roney)
の「Verses」(1987年)、
「ゴンザロ・ルバルカーバ」
(Gonzalo Rubalcaba)
の「The Blessing」(1991年)、
「アーチ―・シェップ」
(Archie Shep)
の「Blue Ballads」(1995年)、
などに収録の
ヴァージョンがあります。
楽器が同じなのでねえ。マイルスっぽいですかね。
情熱的なピアノも良いですし、
ヘイデンのベースも聴かせてくれるなあ。
デジョネットのドラムもいうことなし、
なんてね、私、全くのシロートですが。
あいかわらずのシェップ節。
曲に対して、まったく違うイメージを
持ちますよねえ。
一番ドラマチックかもしれない。
「ブルー・イン・グリーンは、名曲ですよね。」、
そして心地よいですねえ、という話でした。
でわ、また。