「サム・ジョーンズ」(Sam Jones)というベーシストをご存知ですか。
私は知っているんですよお。
何を偉そうに!それがなんだ!
という声が聞こえてきそうですが・・。
知っている話しかしないでしょうよ、ふつう。
ということで、お許しください。
まあ、私も、ペデルセンのこのアルバムを聴いたので、知ったようなもんなんですケドね。
さて、サム・ジョーンズというベーシスト。
出身はアメリカのジャクソンビル、1924年の生まれです。1981年に 57歳で亡くなっています。若過ぎますねえ。
キャノンボール・アダレイのグループの一員として活躍をし、シダー・ウォルトンのグループのメンバーとして来日もしています。
余談なんですが、日本のジャズ・ヴォーカリスト「笠井紀美子」さんとシダー・ウォルトンのライブアルバムがあるんですよね。「キミコ・イズ・ヒア」というんですが、このときのベーシストがサムジョーンズだったのですね。全く知りませんでしたよ。ちょっと、クレジット見ればわかるのにね。気にならなかったんでしょうね、演奏者が誰かなんて、その時は。
4曲目に「Meaning of the Blues」という曲が収録されているのですけれども、それが目当てで出会った一枚です。
さて、ジョーンズの話に戻りますが、ご存知ですか?
「ザ・ベーシスト」(The Bassist、1979年)というたいそうなタイトルのアルバムを。
これですけどね。
ベーシストってのは、こういう演奏をするんだぜ!
というような気概が感じられるタイトルですよねえ。
そしてまた、ジャケットが見事です。
デビッド ・ ストーン ・ マ ーチン(David stone Martin)なる人の手によるものなんですが、この人、結構な数のジャズアルバムを手掛けています。
一言でいうのもなんですが、強いていえば、「味がありますよね。」っていうことでしょうか。
これまた、なんだよそれ!っていう声が聞こえてきそうですけど、語彙力に乏しいもので・・・。許してください。
いくつか紹介しましょう。
チャーリー・パーカーの「Bird And Diz」
ディジー・ガレスビーの「Afro」
スタン・ゲッツの「West Coast Jazz」
こうして並べてみると、ビッグな人たちのアルバムを手掛けてるんですねえ。
きっと、皆さんのお手持ちのアルバムのなかにも彼の作品があるんじゃないでしょうか?
また、そういう切り口で考えると、ダウンロード最盛期の中にあっても、LPやCDで音楽を持つことの良さというか、価値というか、そういうものを見出だせないかなあと思いますね。
それでは、収録曲に入りましょう。
以下の全6曲です。
01 Rhythm-A-Ning
02 Lily
03 Seascape
04 Tragic Magic
05 The Hymn Of Scorpio
06 Bittersuite
1曲目はセロニアス・モンクの曲ですね。ベースが走ってますね。
2曲目の「Lily」 は名曲だと思いますね。綺麗なバラードです。
5曲目もモンクの曲ですね。
ベーシストがリーダーのアルバムなので、もっと前面に出てくるのかと思いましたが、そこは特にでしゃばることもなく、バランスの良い演奏ではないか思います。とはいえ、もともとが、強い音を出す人らしいので、控えめな感じは全くしませんけどね。
重く響いてくるというところでしょうか。
そういったところが「サム ・ ジョーンズ」とのことのようです。
ということで、「The Bassist!っていうタイトルをつけられるというのは、スゴイ」ですよねえ、そしてそれだけで小気味よいですねえという話でした。
でわ、また。