ケティル・ビョルンスタというピアニストの「Floating」というアルバムを以前に紹介しました。
アレッサンドロ・ガラティというピアニストの「Tracion Avant」というアルバムも、紹介しました。
実は、この二つのアルバムには共通点があります。
どちらも、ベーシストが、パレ・ダニエルソン(1946年生れ、スウェーデン)だということです。
ピアノの旋律の心地よさが気に入って、購入しているのですが、聴いた印象として共通していたのが、ベースの心地よさでした。
良いなと感じたアルバムのベーシストが同じ。その人に興味が湧きますよね。
で、参加アルバムなどを調べてみると、実は、すでに私が持っているものの中にもあったんですよ、これが。
キース・ジャレットの「マイ・ソング」(1978年)とか、チャールス・ロイドの「コペンハーゲンの夜」(1983年)がそうなんですけれども、先のアルバムほどは、ベースが染み入ってこない。実際、ベース奏者が誰だなんて気にも留めて無かったのですから。
なので、新たに開拓をしてみようかと思い立ったのですが、片っ端から手にいれて、後でじっくり聴くぞーなどという時間も財力もないので、乏しい勘を頼りに取り敢えずエイヤと選んだのが、この1枚でした。
「Angel Of The Presence」(2005年)。
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タイトルとジョン・テイラーという名前で選んだのです。
ジョン・テイラーって、デュラン・デュランのベーシストと同じ名前だったのでね。ちょっと冒険してみました。このアルバムのジョンは同じイギリスの人なんですがピアニストです。ECMからも結構、録音出しているみたいです。
が、先程の2枚とは方向が違うなあと、少し残念な気持ちに。
前の二つはアルバムリーダーのコンセプトみたいなものが、たまたま、似ていただけだったんでしょうかねえ。
ただ、アルバム自体は 嫌いではないです。特に7曲目の「Afterthought」は、好きですね。ベースは、前に出ていますね。
それでですね、なんとなく、こう、後味が悪いというか、ギョーザを買いに行ったのにシューマイを買ったようなですね、気持ちになったものですからもう少し冒険を続けようと思ったんですね。
すると、パレ・ダニエルソンには、ピアニストのお姉さん、「モニカ・ドミニク」(1940年生れ)がいて、一緒に演奏しているアルバムがありました。
「トゥギャザーネス」(Togetherness、2012年)ですね。
ジャズ、ポップス、映画音楽などのカヴァーを主体としたアルバムですが、これは良い。姉弟デュオってのも良いですね。馴染んでいます。心に優しいです。聞いたことのある曲ばかりというのも良いですね。気楽に聴けます。
6つ違うと、確かにジャケットみたいな感じですな、写真撮ると。ちょっとずるいな、このジャケットは。
「姉さんて、いいよなあ」と思いながら聴く「トゥギャザーネス」は、心地よいぞという話でした。