アンドリュー・ワイエス(Andrew Wyeth)という画家をご存じでしょうか?
絵でも描くのか、お前?って、怒られそうですが。
描かないですけど・・・。
あ、不遜な物言いですね。
描けないですけど・・・。
見るのは好きですね。
ナゼか、画集があるんですよ。
見に行った覚えはあるんですが、いつ、どこかという記憶がないんです。
画集も、その時、買ったんだろうと思ってました。
普通の展覧会の図録ではなく、アメリカのメトロポリタン美術館のキュレーター、「トーマス・ホビング」という人の編集のものです。発行は1978年となっていますね。その頃、日本で彼の展覧会、やってたのかしらと。
1974年に東京や京都の国立美術館で巡回していた記録があるんですが、その頃って、私、まだそんな経済力のある年齢でもなかったですしねー。
後で買ったんでしょうね、洋書屋さんかどこかでね。
今でも、こうして出回ってるところを見るとね。

Two Worlds of Andrew Wyeth: A Conversation With Andrew Wyeth
- 作者: Andrew Wyeth
- 出版社/メーカー: Houghton Mifflin Harcourt
- 発売日: 1978/10/01
- メディア: ペーパーバック
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ただ、彼の絵を見に行こう、という確固たる意思を持って行ったわけではないのは、間違いないですね。
ついでというか、なんというか、たまたま行ったら、彼の展覧会をやっていた、という程度だったと思います。
で、そこで、見たのが、際立つ白。
よくみると、絵の具が、塗られてない。
紙とかの地色だったのですな。
塗ってないのですよ。
全部の絵の全部の白がそうではなかったと思いますが。
塗ってあるところもあったと記憶しています。
私の経験では、小学校の図画工作なんかの宿題の絵で、絵具を塗ってない箇所があったりしたらば、間違いなく、センセに怒られましたね。手を抜くなとか、途中でやめるなとかですね。
ですので、絵というものは、キッチリ、画用紙(別にカンバスでもなんでもいいんですが)全面を、絵具で塗り潰すものだと、思っていたわけです。細かく描き込むものだと。
ところが、展覧会で展示されるような「絵」に、塗ってないところがあるわけです。
ビックリしましたね。
感動しましたね。
何かが変わりましたね。もしかすると、何かが壊れたのかもしれない。
あ、気がしたに過ぎないわけですが。
しかも、それが、その後の人生で、役にたったのかと言えば、それもわからないですけどもね。
ただ、こういう感動といいますか、驚きといいますか、これは、年齢を重ねるとなかなかないですね。
イカンと思います。そういう心は大事にしないと。
たまたま、画集を手にして、懐かしくページをめくりながら、思ったこと、思い出したことをつらつら書いてしまいました。すいませんね。
ま、「ワイエスの塗ってない白は、何と心地よいのだー!」という、たわいもない話でした。
でわ、また。