2月も終わりに近づいてきましたが、園芸店などを見てまわっても、まだ、店先に並んでいる花の苗の数は、それほど多くはないようです。
ただ、栽培温室を併設しているようなところでは、パンジーやビオラ以外の花も、ぼちぼち出ていますね。
そんななか、「雲間草」という聞きなれない花を見かけたので、つい買ってきてしまいました。
「クモマグサ」と読むようですね。
見た目はこんな感じです。地味な印象を受けるのは、クチャクチャっとした葉っぱのせいでしょうか。個人的にはゼニゴケの印象と重なるせいかなとも思います。
赤く見えている小さいものが、蕾ですね。次々と咲いてくれそうな予感はします。
花がひとつだけついていました。買って帰ろうと思ったのは、この花のせいなんです。
白いのと、この赤みがかったのと二種類あったのですが、こちらの方を選びました。
和名でクモマグサ(S. merkii var. idsuroei)といわれる植物は、本州中部域の高山の岩場に見られる多年草で、まず、市販されることはないそうです。
なぜでしょうか?
ウィキペディアには、こう書いてありました。
日本の本州中部の北アルプスの白馬岳と御嶽山のみに分布する。高山地帯の岩礫地や圏谷の底に自生する珍しい高山植物である。基準標本は御嶽山のもの。園芸店などで扱われているものは、セイヨウクモマグサで本種とは別種である。
栽培自体も、とても難しいようです。
つまり、「北アルプスの涼やかな花を、あなたのもとに」という言葉に誘われて買ってきたこのクモマグサは、「セイヨウクモマグサ」と呼ばれる園芸用交配種ということになるわけですね。ラベルには「原産地:日本の本州中部や北海道の高山・欧州の高山」とあったもんですからね。ちょっと勘違いしましたね。
ただ、日本アルプスの花ではありませんでしたが、高山植物であることには変わりはないのです。
また、園芸種としての歴史が長く、たいへん丈夫なんだそうです。
セイヨウクモマグサは、ヨーロッパ北部の山で自生するサキシフラガという植物の園芸種ということなのですが、このサキシフラガという言葉は、ラテン語で石を意味する「saxum」と割るという意味の「frangere」が合わさった言葉なんだそうです。石をも割る植物ってことですね。丈夫なわけです。
大きさは15cmぐらいで、先ほどの写真のような2cmほどの花を春に咲かせるというわけです。
葉は常緑で、寒さに強く、真冬でも外側の葉が少し枯れ込む程度だと言いますが、逆に夏場の高温多湿には弱いようで、丈夫といっても、夏を越せない可能性もあるわけです。また、サイトによっては、一年草として扱うべきとも書いてありますから、夏越しさせようとすると管理は大変そうですね。
それができれば、快挙でもあるわけですね。
一年草にしないように頑張ってみようかな・・・。
ブルーデージーやチョコレートコスモスの夏越しに失敗している私にとっては、なかなかハードルの高い作業ではあるんですが・・。
春が近づいてきて、心なしかウキウキしている今日この頃です。
でわ、また。