ジョン・ルイス(John Lewis)というピアニストがいます。
アメリカのピアニストで、ディジー・ガレスビーの楽団でデビューしたそうで、その後、あの「MJQ」、つまり「モダン・ジャズ・カルテット」を結成し、リーダーとして活動してきました。
知っている人は知っているジャズの有名人ですよね。
スタイルは、どちらかと言えばクラシック的な様式美に重きをおいたものだと言われています。その辺良くわかりませんが、曲を聴くとカチッとした印象を受けますので、そういった意味なんでしょうかね。
私がMJQをよく聴くのも、この端正に整った雰囲気が心地よいからだと思います。
さて、そんな彼の作品に「スラビック・スマイル」というアルバムがあります。
リリースは1983年。
「JHON LEWIS & THE NEW JAZZ QUARTET」とジャケットに書いてありますから、「MJQ 」としてのアルバムではないわけですね。
メンバーは、
ジョン・ルイス(p)
ボビー・ハッチャーソン(vib)
マーク・ジョンソン(b)
コニー・ケイ(ds)
となっております。
「おお、ボビー・ハッチャーソンとマーク・ジョンソンは知っているぞい。特にマーク・ジョンソンはビル・エバンスのアルバムに名前があった人ですなあ」と一人、納得しながら、聴いたわけなんですが、
いい!
私の好みにピッタリのアルバムでした。
これもねえ、廃盤みたいですねえ。かろうじて、ジャケット・デザインの違うモノのリンクがとれましたけれども・・・。
- アーティスト: ジョン・ルイスとニュー・ジャズ・カルテット,ジョン・ルイス,ボビー・ハッチャーソン,マーク・ジョンソン,コニー・ケイ
- 出版社/メーカー: BMG JAPAN
- 発売日: 2009/02/25
- メディア: CD
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オリジナルは、こんなジャケットです。
なんかいいでしょ。
で、このアルバムの1曲目「That Slavic Smile」、こやつが特に気に入りました。
ハッチャーソンのビブラフォンから始まるんですが、すぐにピアノとベースの音が重なってきます。静かなこのメロディーがしばらく続いた後、ルイスの歌うようなソロ、そしてハッチャーソンのソロへと流れていきますね。その後、最初のメロディーに戻るという構成です。
ライナーによると、ユーゴスラビア出身のミリヤーナ夫人(彼女もピアニストのようです。)にささげて書かれた曲とのことです。なるほどねえ。ムーディーな曲になるわけですよね。
同じ曲で「MJQ」のヴァージョンがネットにありました。
Modern Jazz Quartet - That Slavic Smile - YouTube
1984年の「MJQ」のアルバム「Echoes」に収録されています。
つまり、この「THE NEW JAZZ QUARTET」というグループは、どうもこれ1枚だけだったようですね。 上の「MJQ」のアルバムのサブタイトルが「Together Again」・・・。リリース年も一年後。
ルイスさん、浮気しただけかーいって、突っ込みたくなるような流れですよね。
ま、それは別にして、ジョン・ルイスの「スラビック・スマイル」というアルバム、なかなか心地よいアルバムでしたよ、という話でした。
でわ、また。