この曲が心地よい!

ふと知り合った、自分に心地よいメロディー それらを紹介しています そしてときどきガーデニング、のつもりがガーデニングがメインになっています。

ヴェニスの商人 ケティル・ビョルンスタ

ケティル・ビョルンスタ

(Ketil Bjornstad)は、

ノルウェーのピアニストです。

 

もともとはクラシック畑の人で、

後にジャズの影響を受けた

とのことです。

 

ヨーロッパでジャズをやる人というのは、

クラシックとの関係が深いことが多いようで

それを、ユーロ・ジャズとか

いう人もいるんだそうです。

 

ビョルンスタもそうした一人と

言えるのだそうですね。

 

以前にも紹介していますが、

私は、彼の2005年のアルバム

「Floating」を聴いて、

すっかり虜になりました。

これですね。

www.kokochiyoi-blog.com

 

さて、今回は、

「Floating」の1年前のアルバム、

「Seafarer's Song」のお話です。

「Seafarer」は船乗りのことです。

 

全17曲で、そのうち

インストナンバーは

4曲だけという構成です。

「Floating」のようなイメージの

アルバムを期待していただけに

ちょっとがっかりしたのを

憶えています。

 

さて、このアルバムに

「How sweet the moonlight sleeps upon this bank」

という曲があります。

意味は、

「月光はなんとやさしく岸に降り注ぐことか」

ということのようです。

 

聴いてみましょう。

www.youtube.com

どうでしょうか。

 

歌詞がついてましたよね。

これ、実はシェイクスピアの戯曲

「ヴェニスの商人」の

台詞の一部分なのですね。

 

あの高利貸シャイロックの娘

ジェシカと駆け落ちをした

ロレンゾの台詞です。

 

歌詞の初めの方を

書いておきますと

こうです。

How sweet the moonlight sleeps upon this bank.

Here will we sit and let the sounds of music

Creep in our ears;Soft stillness and the night

Soft stillness and the night

Become the touches of sweet harmony.

・・・・

 

英語の堪能な方の訳によりますと

月光はなんとやさしく岸に降り注ぐことか。

ここに腰を下ろして、音楽がそっと

耳に入り込むに任せよう。

柔らかな静けさと夜が

甘い調べへと姿を変える。

というようなことらしいです。 

 

このあと、続くのが

不安まみれの

あまり幸せではなさそうなセリフ

らしいです。

駆け落ちだからですかね。

 

おさらいをしたい人は

ウィキでも読んでください。

「出典が不十分」とありますが、

話の筋は思い出せるでしょう。 

ja.wikipedia.org

 

ヴェニスの商人 (新潮文庫)

ヴェニスの商人 (新潮文庫)

  • 作者:シェイクスピア
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1967/11/01
  • メディア: 文庫
 

 

私の持っているCDは、

輸入盤なので、

日本語のブックレットは

付属していませんから、

曲の解説はないわけです。

 

この事実を知ったのは

全くの偶然でした。

タイトルの意味が知りたくて

ググったら、何かの拍子に

「シェークスピア」と

出てきたんですね。

 

それで、そういうことが

分かったということです。 

 

このセリフを歌にしているのは

他にもあるようで

一番多かったのが

「ジョスリン・プーク」

(Jocelyn Pook)という

イギリスのピニストの曲で、

「アンドレアス・ショル」

(Andreas Schol)という

ドイツのクラシック歌手が

歌っているモノでした。

 

ジョスリン・プークって

有名な人のようで

キューブリックの

「アイズ・ワイド・シャット」

(1999年)の音楽を

担当していたようです。

2005年の「ヴェニスの商人」

もそのようですね。

 

あちゃー、そうだったのか。 

www.youtube.com

 

それでですね、

このアルバム「Seafarer's Song」の

他の詩のついた曲も

良く調べてみましたら、

E.ブロンテとかO.ワイルドとかの

作品からのものでした。

 

ああ、そういうコンセプトの

アルバムだったのね、

といまさら気がついた次第です。

まったく・・・。

 

でも、一番好きなのは

インストのこれ。

www.youtube.com

 

値打ちないですね。

おはずかしい。

 

でわ、また。

 

SEAFARER'S SONG

SEAFARER'S SONG

  • アーティスト:KETIL BJORNSTAD
  • 出版社/メーカー: EMARR
  • 発売日: 2004/03/22
  • メディア: CD
 

 

嵐が丘 (新潮文庫)

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P.S.

2曲目の「He Struggled To The Surface」は

「オデッセイア」から・・・

らしいです。