_ボウズの男・・・。
釣りは好きだが、
釣果があった
ためしがなかったという
かわいそうな男。
そんなボウズの男の
釣り日誌です。
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弟子入りしてからというもの、
ボウズで帰ってくることが
ほとんどなくなったのは、
これまで、お知らせしてきた
と・お・り・です。
ちょっと天狗になっている・・
やも知れぬ予感。
朝、いきなり言うんですね。
「写真撮ってくれい」
「どこいってたん?」
「写真撮ってくれい」
「何か釣れたん?」
「へっへっへ、みる?」
そういうと、いそいそと
クーラーボックスを
あけるのでした。
覗き込むと、小さな
クーラーボックスに
押し込まれて
魚が一匹入っていました。
ヒラメですね。
「どうや。50ぐらい?」
「50はないかもな。」
「そうかな。」
「ま、この前のよりでかいよ。」
この前のね。
「そうか、写真撮ってくれい」
「何するん?」
「師匠に送りつけたる!」
なるほど、師匠同伴でなくても
釣果が出せるように
なったのか。エライ、エライ。
「けど、大きいボックス買えよ」
「そうやな。入らんもんな。」
このクーラボックス、
私が高校生の頃に買った
年代もンです。
一応ダイワですよん。
37cmのクーラーボックスに、
50cm近い魚をいれるのは
イカンと思いますね。
イマドキのは、性能、良いんですねえ。
このクラスで内寸43cmです。
これまでのように、
いたずらに長く釣るのではなく、
時間帯を見極め、チャッと行って、
チャッと帰ってくる。
しかも、釣果を伴って。
これも師匠のお陰です。
しかもヤツは言うのです。
「もう一匹かかったんだよね。」
「ソイツは?」
「一回り小さかった。」
「リリースしたのか?」
「休みの間に2匹は食べられないから。」
「・・・。」
10cmにも満たない
キスを持ち帰り、
「釣った」と豪語していた男が
なんという進化でしょう。
師匠のお陰です。
できうれば、
もうちょいサイズが
欲しかったなあ。
ああ、なんてことを!
欲はいかんですぞ。
いや、ひらめきじゃねえって。
ヒ・ラ・メ!
でわ、また。