スタン・ゲッツ(Stan Getz)のアルバムに「Jazz Samba」シリーズ?があります。
「スタン・ゲッツ」って誰ですのという人のために少しばかり彼のことを。
ほんの少しですよ。
「スタン・ゲッツ」(1927年2月2日生)は、アメリカの白人サックス奏者です。本名は(私はもう何とも思いませんが通称と本名が違うのは当たり前みたいですね、この世界)スタンリー・ゲイツキー(Stanley Gayetzky)と言います。 1991年6月6日にお亡くなりになっています。
以前に曲も紹介しています。
で、ゲッツは「Jazz Samba」(1962年)、「Jazz Samba Encore!」(1963年)というアルバムを出しています。
どちらもサックスとベース、ドラムのトリオにギターをフィーチャーした感じです。
ギターは、「Jazz Samba」が「チャーリー・バード」(Charlie Byrd)、「Jazz Samba Encore!」が「ルイス・ボンファ」(Luiz Bonfá)の参加となっています。
「ルイス・ボンファ」は「黒いオルフェ」(Black Orpheus)の作曲者としても有名なブラジル出身のギタリストです。
「黒いオルフェ」についてもお話したことがあります。
両アルバムとも、私は大好きなんですが、今日は「Jazz Samba Encore!」についてお話したいと思います。
収録曲は
1 Sambalero
2 So Danco Samba
3 Insensatez
4 O Morro Nao Tem Vez
5 Samba De Duas Notas
6 Menina Flor
7 Mania De Maria
8 Saudade Vem Correndo
9 Um Abraco No Getz (A Tribute To Getz)
10 Ebony Samba
の10曲ですね。3曲目の「Insensatez」では「アントニオ・カルロス・ジョビン」(Antonio Carlos Jobim)が参加したりしています。
この10曲のうち、4曲目と10曲目が、「押し」です。
まず4曲目の「O Morro Nao Tem Vez」、邦題だと「悲しみのモロ」というんですが、これは「ビニシウス・モライス」と「アントニオ・カルロス・ジョビン」の黄金コンビによる作品ですね。「イパネマの娘」をつくった人たちですね。あれと比べたら、私はこっちの方が断然好きですね。ゲッツの泣くようなサックス、2分半ぐらいからのボンファのギター、3分半ぐらいからのベース、そして全体に刻まれるボサ・ノヴァのリズム・・・。
イイっす!
参考までにジョビンとゲッツのを・・・。
Antonio Carlos Jobim - O morro nao tem vez - YouTube
Stan Getz O Morro Nao Tem Vez - YouTube
全然、雰囲気ちゃいますよねえ。
10曲目の「Ebony Samba」もいいんですよ。これはボンファの曲ですけどね。サックスに寄り添うように入ってくる「マリア・トレド」(Maria Toledo、ボンファの奥さん)のスキャットが、とてもも素敵に聞こえますねえ。1分半ぐらいからのボンファのギターもイイと思いますよ。なんか変わった鳴らし方してるみたいですけどねえ。
最も、ボンファ側からすると、このアルバムでのギターの演奏はイマイチらしいのですよ。私にゃそんなことはわかりませんけどねえ。
「アンコールっていうことは、それまでの演奏が良かったってことなんですよね」、だからといって、アンコールが必ずしも良いとは限らないんだけれども、「Jazz Samba Encore!」 は、とっても心地よいアルバムだったぞ、という話でした。
でわ、また。